栃木のいちごとは

栃木のいちごが届くまで

いちごはバラ科の植物で、「りんご」や「なし」「もも」と同じ仲間です。いちごの赤い実は果実だと思われがちですが、実は外側に着いているツブツブが本当の果実。この中に小さな種が入っています。私たちが果実だと思って食べている赤い実は、「花托(かたく)」といって、果実のベッドの役目をしているのです。
いちごは、もともと初夏の果実です。冬に休眠し、春に花を咲かせ、5月頃に実をつけます。しかし、ハウス栽培では、いちごに季節を勘違いさせることによって、早いうちに収穫できるようになったのです。では、栃木のいちごが、どのように栽培され、皆さまのもとに届けられるのでしょうか?ご紹介しましょう。

いちごは、株で増やします。

いちごは、親株からランナーと呼ばれる“つる”が伸びて新しい苗を増やしていきます。いちご栽培では、露地(畑)で子苗を増やす方法や、ハウスの中に棚をつくって子苗を増やす「空中採苗」などの方法があります。

露地でのランナー増殖 空中採苗

夏は涼しいところでひと休み。

いちごは、寒さを感じると花のもとになる「花芽」をつけます。この性質を利用したのが、「高冷地育苗」や「夜冷育苗」という育て方です。「高冷地育苗」は、夏でも涼しい高原に苗を植えて育てる方法で、「山あげ」と呼ばれています。「夜冷育苗」は昼に太陽にあてる時間を短くして、夜は大きな冷蔵庫のような部屋で苗を冷やします。いちごの苗は、夏の間、高原に避暑に出かけたり、エアコンのある部屋でじっと過ごすのです。

高冷地育苗 夜冷育苗

ミツバチも、お手伝い。

花芽がついたら(これを花芽分化といいます)、ハウスの中に苗を植えます。ハウスの中で太陽の光をたっぷり浴びながら、春のような温かい環境の中で、すくすく育ちます。やがて真っ白な花が咲いたら、いよいよミツバチの出番。花から花へとミツバチが飛び回り、受粉の手伝いをしてくれます。
ミツバチは農薬をはじめ、環境の変化にとっても敏感です。ミツバチのためにも、ハウス内はいつも快適な環境が求められています。

ミツバチの巣箱 ミツバチによる受粉

真っ赤に色づいたら、収穫のとき。

いちごの実が真っ赤に色づいてきたら、いよいよ収穫作業です。ひとつひとつ、ていねいに手摘みで収穫していきます。収穫したいちごは、大きさや形で選り分けられ、パックに詰められます。JAの集荷場で傷みや異物がないかなどの検査を行ったら、出荷準備完了。皆さまのもとに届けられるのも、もうすぐです。

成熟したいちご 収穫作業

パック詰め作業 JAでの検品作業